ども、セキログです。
今回は Marshall のホームスピーカー『Marshall Acton III』をレビューします。元モデルは 2023年3月17日発売で、今回は新色「ミッドナイトブルー」(2025年7月25日発売)を試しています。
Acton III は Marshall の小型ホームスピーカーの一つですが、コンパクトながら部屋を満たす低音と高い解像感を両立します。

箱見ただけで、デカすぎぃ!って思ったのに、最小だなんて⋯これより大きなMarshallスピーカーは一体⋯
結論から言うと、『Marshall Acton III』はおすすめです。案件とか関係なしにおすすめです。ホワイトモデル買いたい⋯
現在は毎日音楽と映画の視聴で使用中で、個人的には非常に満足しています。
※本記事は製品提供を受けて執筆しています。
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YouTube Shortsでの解説
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製品概要・スペック|Marshall Acton III
Marshall Acton III スペック(日本向け)
製品名 | Marshall Acton III |
---|---|
発売日(日本) | 2023年3月17日 |
追加カラー(日本) | ミッドナイトブルー:2025年7月25日 発売 |
カラー | ブラック / クリーム / ブラウン / ミッドナイトブルー |
サイズ・重量 | 260 × 170 × 150 mm / 約2.85 kg |
形式 | アクティブスピーカー(バスレフ型) |
ドライバー構成 | 4インチ ウーファー ×1 / 3/4インチ ツイーター ×2 |
パワーアンプ | ウーファー用 30W Class D ×1 / ツイーター用 15W Class D ×2 |
再生周波数帯域 | 45–20,000 Hz |
最大音圧レベル | 95 dB @ 1 m |
トーンコントロール | アナログ(Bass / Treble ノブ) |
主要機能 | ダイナミックラウドネス、配置補正(Placement Compensation) |
ワイヤレス | Bluetooth 5.2(Marshall Bluetoothアプリ対応 / LE Audioに向け準備済み) |
対応コーデック | SBC |
ワイヤレスレンジ | 約10 m |
有線入力 | 3.5mm ステレオミニ |
電源 | AC 100–240 V / 50–60 Hz(バッテリー非搭載) |
参考価格(国内) | ¥45,980(税込)※執筆時点 |
同梱物 | 電源ケーブル |
上部コントロール | 電源スイッチ、ソース/ペアリング、音量、Bass、Treble、再生/一時停止、曲送り/戻し |
その他 | PVC不使用 / 約70%再生プラスチック / ヴィーガン素材 |
※LE Audioは「対応に向けて準備中(将来機能)」の記載に基づく表現です。
「夜にこそ息づく音楽」というコンセプトのもと、新色「Midnight Blue」を発表。
「Midnight Blue」のカラーは、エネルギーに満ちた夜のライブパフォーマンスや静寂の中で行われる深夜のレコーディングセッションをイメージして作られました。深みあるブルーとブラックが融合し、夜の訪れと共に輝きを放つ音楽の力を表現しています。ミュージシャンの創造性は夜にこそ発揮されるという考えのもと、今回の新色が登場しました。
※リリース資料より
詳細レビュー|Marshall Acton III
開封・同梱物


「うわ!箱でか!」と驚いたパッケージ。Marshallのデザインは本当にワクワクさせてくれる。


・電源ケーブル
・クイックスタートガイド
・説明書


いざ開封の儀。この大きさとゴールドプレート、真鍮ノブが薄っすらと見えていてたまらない。Marshallの梱包は非常に丁寧。
デザイン・作り(外観・質感)
本体デザイン


美しいMarshallの伝統的デザイン。正直Marshallのスピーカーは何個あってもいいと思える。デザインが完成されていて、なおかつ音がいい。インテリア性にも富んでいるので人気なのも頷ける。


ゴム足がついているのでグラグラせず安定感あり。本体自体の重量も約2.85kgととてもずっしりしている。
これで最小のホームスピーカーなのだから驚きだ。


一見本皮に見えるデザインだが、使用されている素材は「70% のリサイクルプラスチックとビーガン素材」のみと、PVC を使用せず環境にも配慮された構造になっている。
操作系・ボタン類の触感


けしからん。この美しさは何だ?新色ミッドナイトブルーと相まって上品さを醸し出している。ギラついたゴールドではなく、控えめな色合いでシックに決まっている。


コントロールノブは真鍮製のようだが、プレート自体は金属プレートで恐らくブラス加工が施されている。
すべて真鍮製と疑うほど綺麗な仕上がり。


コントロールノブでは、VOLUME/BASS/TREBLEの調整ができる。
目盛り0〜10の連続可変式。ノブに硬いストッパーはなく連続的に回転するが、表示上は「10」が最大値となる。コントロールノブ回転時特有の音はない。
個人的には直感的に音調整ができるのでとても気に入っている。



やはり物理ボタン系は最高だな。
再生/戻る/次へもスピーカーでコントロールできる。
また、BluetoothモードとAUXモードがワンクリックで切り替えられる。
より高音質で聞きたい人は有線AUX接続をおすすめするがBluetoothでも十分音は綺麗で遅延も感じない。


裏面は電源コネクタとバスレフポート(低音ダクト)を備えたシンプルな構成。なお楕円形の開口は持ち手ではなく、低域再生を補助するポートなため、持ち上げる際は本体側面や底面を掴むように。
接続性・機能・使い勝手
Bluetooth/有線(AUX)について


理論上はAUXが有利。ただし本機では体感差は小さく、Bluetoothでも十分良好に聴けた。個人差はあるけれど、正直ホームスピーカーで聴き比べても差も大きく感じられない。
Acton IIIは、同時に2つのBluetoothデバイスに接続可能。Bluetooth接続がブツブツ切れるということも発生していない。
また、スピーカーを10分間使用しないでおくと、スタンバイ・モードになる。コントロールやボタンで操作したり、デバイスを再接続したり、AUX入力を使用したりすると、スリープが解除される。
H2:音質レビュー(総論)


動画でわかる音のイメージ
※本動画は録音機材・エンコードの制約により、実際の聴感を完全には再現しません。参考程度にお聞きください。
クラシック(YouTube Musicライブラリの楽曲使用)
ロック(YouTube Musicライブラリの楽曲使用)
第一印象(音のキャラ)
厚み重視&リッチ
中低域に量感が乗り、音の土台が揺るがない。ボーカルは一歩前、金物は角を立てずに艶を残す。映画やポップスとの相性がとても良い。
低域(重さ・伸び・量感)
包み込む量感(リッチ系)
床面に重量感が伝わるタイプ。低音メインの曲を聴くとわかるがサブベースが空間を満たしつつ、ボーカルを覆わない。スピードは中庸、映画の効果音で体感的な迫力が出る。
中域(ボーカルの存在感)
肉付きのある厚み
ボーカルの体温が乗るタイプ。倍音が豊かで、サビで語尾が薄くならない。コーラスが重なる場面でも主旋律が保たれる。長時間のBGM用途でも聴き疲れしにくい。
高域(解像・伸び)
控えめで聴きやすい
高域の主張は抑え目。長時間でも疲れにくい一方、細部を増やしたいならTrebleを+0.5〜1刻みで調整すると描写が前に出る。



コントロールノブで直感的に調整ができるのでとてもいいですね。
対応対応コーデックがSBCのみ?それがなんだと言うのだ。感動するぞ。と言いたくなるほど気に入っている。
個人的にクラシックをたまに聴くのだけど、こういったスピーカーではまずクラシックを聴きたくなってしまう。
楽器全体の音がよく聞こえ、低音の響きが心地よい。
また、映画やアニメの視聴体験もActon IIIを使うことで何十倍も楽しめる。
一家に一台置いてほしいホームスピーカーだ。


Emberton IIIとActon IIIどちらが「スペック的に音が良いか?」


Emberton IIIに関しては以前レビュー記事を執筆。
Acton IIIと比べるとかなり小さいがパワフルな音を出してくれる。そもそも役割が違う同社のスピーカーだが一応比較しよう。




結論だけ先に言うと“スペック上の音質ポテンシャル”は Acton III の勝ち。理由は下記の“物理差”。
帯域・音圧・駆動系
Acton III(据え置き・2ウェイ):45–20kHz/最大95 dB@1m/アンプ計60W(30W×1+15W×2)、4″ウーファー+3/4″ツイーター×2、バスレフ。
Emberton III(ポータブル・フルレンジ×2):65–20kHz/最大90 dB@1m(公称)/約20W Class-D、2″フルレンジ×2+パッシブ×2、True Stereophonic。
→ 低域限界(45Hz vs 65Hz)・専用ツイーター有無・箱容積・最大音圧の差が、解像や余裕感に直結する。
Bluetooth/コーデック
Acton III:Bluetooth 5.2/SBCのみ
Emberton III:Bluetooth 5.3/SBC / AAC / LC3対応
コーデック面の表記は Emberton III=SBC/AAC/LC3 に対し、Acton III はSBCのみ。ただし音のポテンシャルは、4インチ+ツイーター×2・60W・45Hzまで伸びる Acton III が上。
コーデックよりもドライバー構成/箱容積/アンプが効いている。
もちろん役割は違う⋯
Acton III:据え置き用。広帯域・余裕の音圧・専用ツイーターで“部屋を満たす”系。
Emberton III:ポータブル(32+時間/IP67)。屋外・作業用の利便性が強み。
家据え置きとしてはActon IIIがかなり優秀。ただしEmberton IIIも引けを取らない。どちらも音がいいのでMarshall製品は比較的どのモデルも満足度が高いのだろう。
まとめ


正直、Acton IIIで聞いた音には驚いた。僕だけでなく妻からも大絶賛だ。個人的にはBluetoothスピーカーのように充電をしなくていいところはかなり気が楽だ。
ケーブルがあるので置き場所に制約は一定あるものの、充電をしなくていいという点は本当にストレスがない。
小型でも部屋をしっかり満たす厚みと解像感を両立できる一台ですね。
音量を上げても帯域のバランスが崩れにくく、ボーカルの輪郭も保たれます。
物理ノブ(Bass/Treble)で音を追い込みやすく、日常のBGMから映画視聴まで用途を選びません。
設置位置で低域が変わりやすいので、壁から少し距離を取ると全体が整いやすいです。
持ち出し前提ならポータブル機(Emberton III)も候補ですが、据え置きで“余裕のある鳴り”を求めるなら本機で十分すぎるほどに満足できます。



こんな人におすすめです
- リビングを中心に 一台で音楽も映画も 楽しみたい
- コンパクトでも低域の厚み と ボーカルの明瞭さ を両立させたい
- アプリより 物理ノブで素早く音を調整 したい
- Marshallのデザイン をインテリアとして楽しみたい



おすすめでないのはこんな人
- バッテリー駆動で外へ持ち出したい(電源必須の据え置きです)
- LDAC / aptX Adaptive などの高コーデック を重視する
- 大音量の大空間やパーティ用途で さらに深い超低域と音圧 を求める(上位クラスの検討が現実的)
迷ったら、まずは普段よく聴く音量で試し、Bass/Trebleを小刻みに調整してみてください。必要な厚みと見通しのバランスがすぐ見つかるはずです。



クリームもブラウンもめっちゃ可愛いんですよね。全色コンプリートしたくなる魅力を持つMarshall。
Marshallは永久不滅だぁあああああああああ。
音良すぎて感動するので体験してほしいと思います。切実に。


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